文章を読んでいるだけで情景が目に浮かんでくるような表現技法を挙げれば様々な方法がありますが、今回は副詞や形容詞などの修飾語を入れ込むテクニックを紹介しましょう。
これを使うと「その場の雰囲気」が伝わります。
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ところで修飾語って何ですか?
まずは簡単に修飾語を理解するために一つ例文を出します。
例文:僕は思いっきり殴った
この例文ですが主語・述語・修飾語の3つに分けられますね。
主語はもちろん「僕」です。そして述語は主語の動作・作用・性質をあらわします。
つまり「殴った」が述語になります。
そして修飾語。修飾語は文字通り文章を飾り付ける役割を担います。それによって文章はより分かりやすく鮮明に読み取れるようになる訳です。
ここまで来たら分かりますよね。正解は「思いっきり」これが修飾語です。
思いっきりがある事によって、どれ位の勢いで殴ったのかが分かります。また、「殴った」だけでなく「思いっきり殴った」と書く事で「僕」がかなり激おこ状態である事を暗に伺い知る事も出来ます。
つねに修飾語を使い鮮明に書く必要はない
もちろん簡潔な文章が悪いというわけではありません。
例えば報告書や日報などの事務的な書類の場合、形容詞を抜いた事実をのみを書く方が適していますが、雰囲気や感情を伝えることが多いセールスライティング(特にステップメールのストーリーパートなど)の場合、修飾語の使い方を覚えておくことで信頼感を得やすくなります。
ただ、これも使い方には注意が必要で、あまりに形容詞を多用すると読むのに時間がかかり読み手は疲れてしまいます。
当ブログの記事でライティングノウハウを語る時は形容詞は少なくしています。
だって「このライティングノウハウを使うと、まるで魔法がかかったように人はわさわさと動き始めます」や「ゾクゾクとした感情を呼び起こす形容詞テクニックは、まるで麻薬のような効果を与え続けます」などと書いてしまうと、面倒くさいですよね(笑)
コツは「さりげなく使う」ということで、読み手をにやりと笑わせたり、共感 させたりするために利用するといいと思います。
しんみりとした雰囲気や明るい様子を読み手に感じさせたい時、また状況を詳しく伝えたい時などは、修飾語を上手に使うことによって、読者の脳裏に情景が浮かび上がり、感情を共有する事が出来るようになるのです。
最初は苦労しますが、これもライティング上達への近道として練習を重ねてみて下さい。使えば使うほどコツが分かってくるはずです。
【上手く修飾語を使う時のテクニック】
ここではいくつかの修飾語を利用するテクニックをお話ししましょう。セールスコピーライティングで利用する事が目的ですから、使える内容はどんどんマネして実践に移すことを優先して下さい。
1.頻繁に使われる修飾語は使わないこと
決まり文句と言われる修飾語は使わないことです。例えば、「バケツの水をひっくり返したような」とか、「テクニック習得は山登りと一緒です」など。
これらの言葉を最初に考え出した方のセンスは素晴らしいものだと思いますが今、これらの頻繁に使われる言葉を真似して書くのは「私はセンスがありません」とアピールしているようなものです。
誰もが使っている言葉を利用することで、「個性」が薄れ、同時に「勢い」も奪ってしまうのが問題点です。紋切り型の表現、使いたくなるのはわかりますが、あえて使わないように意識してみて下さい。
2.少し大げさな位をイメージして言葉を捜す
修飾語を用いる目的は、読んでいる人がその場所にいるように、書き手と同じような感覚を持っているように感じさせることです。だから情景が思い浮かぶように、少しインパクトのある言葉を使うと、後で読み返した時にちょうどよくなります。
また、あまりに大げさな表現を利用すると、「くさい芝居」と同様、「くさい文章」になってしまい、読み手をしらけさせる可能性もあります。ここもバランスが必要です。
3.重ね言葉を使う
もっとも簡単な修飾語は「まるまる」、「くどくど」、「どくどく」、「ぐるぐる」 などの重ね言葉です。これらの言葉には不思議と見るだけでイメージを膨らませるパワーがあります。
「まるまる」と言われると、なぜか子豚をイメージしてしまいますし、「どくどく」と言われると、なぜか誰かが怪我をして血を流しているイメージが湧いてきます。
単に「やせた」と言うのではなく、「急激にやせた」と言った方がイメージが出来ますし、インパクトが生まれます。
4.和語を利用する
和語とはどういう言葉かというと、例えば「多量の」「大量の」「無数の」というよりも「おびただしい」「ふんだんに」「たんまり」といった方が状況が目に浮かぶはずです。
漢字を出来る限りひらがなにするといったイメージがここに該当します。たまにこういった修飾語を使う事でも文章にリアリティを生み出す事が出来ます。
まとめ
いかがでしたか?
機械的で魅力のない文章になってしまっているなら、それはあなたの文章が「事実を伝える為だけのもの」になってしまっているのかも知れません。文章に熱がないという状態です。
「私は書く」
これだけでは何も伝わりません。
「私は熱心に書く」
たった一文、間に言葉を入れ込む事であなたのコピーに対する熱が第三者に伝わりやすくなります。
情景を相手に伝える事を意識して文章を書いてみて下さい。それでは!