ここでは主に文法や基礎的な文章表現等に関してお寄せいただいたご質問と回答をご覧頂けます。
文章全般に関するQ&A
Q.文章がいつも不自然で困っています |
A.文章が不自然になる原因の多くは接続助詞の使い方にあります。
「文章が上手に書けません」という悩みが頻繁に寄せられていますが、大体6~7割の方々は接続助詞の使い方を整えるだけで文章をスムーズに改善することができます。
この『を』『が』『の』『に』等の使い方が文章を不自然にしてしまっている主な原因です。 わかりやすい例を挙げます。 『私が、勉強が苦手な理由は集中力がなく成績が上がらないからだと思います』 どこに問題があるのかに気づき難いかも知れませんが、何となく文章にくどさがありますよね。これは「が」が連続して使用されているのが原因です。 『私「が」、勉強「が」苦手な理由は集中力「が」ないからだと思います』 では接続助詞を一か所だけ散らすために文章を微修正します。 『私「が」、勉強「を」苦手としている理由は集中力「が」ないからです』 次に接続助詞をガラッと変えて文章を構成するとどうなるか?下記をご覧ください。 『私「の」、勉強「に」対する苦手意識は“集中力の無さ”「が」生んでいます』 文章の印象が大きく変わっていますが意味に大きな変わりはありません。文章の流れがワンパターンに感じられるようなことがあれば、接続助詞を変更するという視点から言い回しに変化を持たせると良いでしょう。 また、正しい接続助詞の使い方は文章を逆に問いかけてみてください。 『私「が」、勉強「を」苦手としている理由は集中力「が」ないからです』 『ないからです』=【何「が」?】=集中力が 『苦手としている』=【何「を」?】=勉強を このように推敲段階で接続助詞の答え合わせをしていくと文章が不自然な原因は見つかりやすいと思います。 |
Q.「お答えします」という言葉はおかしいように感じます。 |
A.文法上、問題はありません。
ユーザーの方から頂いたメールに一部校正を入れ掲載いたします。
とても良い質問だったので掲載許可を頂きました。 質問者様のお気持ちはとても良くわかります。お客様に対してメールを送る際にベストなのは、「失礼のない文章且つ大袈裟な丁寧さのない文章」です。 そこでまず、上記の件について結論から言いますと用法として問題ありません。 自分より立場が上の第三者がいる前提で自分の行動、考えに「お~」「ご~」等を使用すると基本的には謙譲語となります。相手に対して遜るようなイメージで考えて頂けると分かりやすいでしょう。 次に「美化語」ですが、これは「謙譲語」と混同しやすいので注意が必要です。 美化語は言葉そのものを綺麗に表現するために使用するもので、通常、自分より上の立場の第三者がいない場合に使われます。つまり、前記した質問の話に戻ると「丁寧に接すべき対象=お客様」がいる訳ですから謙譲語として扱われます。 正確に言うとこの限りではなく例外もあるものの、一般的なコミュニケーションの範疇で正しい使い分けを取り急ぎ身につけたい場合は以上を参考にして頂ければまず大きな問題はないかと思います。 |
Q.ストーリーが作文のようになってしまいます。 |
A.「過去の出来事についての報告」ばかりだと、そうなります。 なぜ作文のようになってしまうのかと言うと、「過去の著者の行動報告」が連続してしまっているからです。この場合大体が語尾は「~ました」で締めくくられている傾向にあります。 「気分転換に散歩をすることにしました」 「近くを通ったので公園に寄りました」 「ベンチに座って30分くらいボーっとしていました」 「そして帰宅しました」 簡単な例を挙げると上記のような感じですね。なぜこれがつまらないかと言うと視点が一切切り変わっていないからです。 ではここに、
視覚的ではない要素をプラスすることで文章が活きてきます。 「気分転換に散歩をすることにしました」 「外の空気を吸えば良いアイディアが浮かんでくるかも、と考えたのです」 「近くを通ったので公園に寄りました」 「ベンチに座って30分くらいボーっとしていました」 「思えばこの日から私の『行き詰ったら散歩』という行動が習慣化されたのかも知れません」 「話を戻してその後帰宅しました」 少し強引な感じがしますが何となく理解できるでしょうか? 前者と比べて後者は視点が一定のタイミングで切り変わっていますよね? この視点の切り替えが重要で、読者を引き込むための要素でもあります。 簡単なチェックの仕方としては語尾を見ること。語尾が連続していればそこを違う形に直してみてください。 参考までに先ほどの例文の「ました」を一部「ます」にすると、 「気分転換に散歩をすることにしました」 「その日の私は何の気紛れか、近くを通ったついでに普段立ち寄らない公園に寄ります」 「思えばこの日から私の『行き詰ったら散歩』という行動が習慣化されたのかも知れません」 このように語尾を変えることにより文章の前後が自然とシャッフルされたり視点を半自動的に切りかえることができるようになるはずです。 ぜひ参考になさってください。 |
まとめ
いかがでしたか?
その他、文章に関してご質問などありましたらお問い合わせフォームより気軽にお問合せ下さい。