「この不景気に随分羽振りがいいけどコピーライターってそんなに稼げるの?俺にも教えてよ。一体どうやって仕事をもらっているの?」これは僕の友人の発言です。コピーライターとして文章を書き始めてから何度となくこの類の質問を受けてきました。
ちょっと突然なのですが、ここで一つ質問タイムです。
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これはダメ!コピーライターとして完全にアウトな意識!
「この不景気に随分羽振りがいいけどライターってそんなに稼げるの?俺にも教えてよ。一体どうやって仕事をもらっているの?」という文章の中にコピーライターとして決定的にアウトな意識が含まれています。それはどこでしょうか? |
いいですか??
…早速答えを発表しますと「仕事をもらっている」です。
何でダメかと言いますと文章の力で報酬を得ようと思うのなら、「誰かが自分に仕事をくれる」という意識は絶対に持ってはいけないからです。
PCが一家に一台と言っても良いほど普及した今、ネットで活動するコピーライターの人口はとてつもない数に膨れ上がっており、一見すると「仕事を確保するのも一苦労」のような印象かも知れません。でも、企業側の現実は全くの逆、どこの企業もライター不足で四苦八苦しているのです。
自称コピーライターになっていませんか?
なぜこういう矛盾のようなことが起こっているのか?それは「自称コピーライター」があまりにも多すぎるのが原因なんです。文章を書き、その文章から報酬が生まれた瞬間からプロのコピーライターが誕生する訳です。もっと言うと「文章で稼ぎたい」と思った瞬間からプロのライターとしての意識を持たなくてはいけないんです。
そう考えるとクライアントとコピーライターの関係は“プロ”と“プロ”になるのがわかると思いますが、そういう意識を持っているライターが現状、非常に少ないのです。この意識の持ち方が案件を任せてもらえないコピーライターが多発する主な原因だと思います。
コピーライターの仕事は「貰う」のではなく「任せてもらう」
とても初歩的な問題ですが、同時にフリーライター志望者が最も多く脱落するポイントでもあります。理想的な形は「仕事をもらう」のではなく「仕事を任せてもらう」こと。実際、意識を改めるだけで大きな違いが出てきます。
また、これはフリーのコピーライターについてのみのお話ではありません。コピーライティングをご自身のビジネスに活かしたい場合も、企業の一員としてコピーライティングスキルを身につけたい場合も、一度は必ず自力で外部のプロジェクトに携わってみることをお勧めします。
そしてクライアントとの打ち合わせの際、クライアントの心理状況を考えながら話すなり、メールをやり取りしてみるととてもいい経験になります。コピーライターは“書ければ”優秀であることに違いはありませんが、逆に言うとたった一人のクライアントにさえ“伝え、納得を得ること”が満足にできないコピーライターは大抵、書けません。なぜならセールスライティングの役割は一人ではなく大勢に“伝え、納得を得ること”です。この経験から得られる恩恵はシーンを問わず非常に大きいと思います。
では、1つ考えてみましょう。
“この案件のセールスライティングを手掛けたい!!” そう思った時、あなたならクライアントにどうアピールしますか?
ここではまず、やってしまいがちな失敗の例をご覧頂こうと思います。
コピーライターとして絶望的に間違ったアピールの仕方
「経験はありませんが、文章を書くのは大好きで熱意は誰にも負けません」そういう人に案件を任せるのは、クライアントにとってはかなり危険なギャンブルでしかありません。一体どんな原稿が返ってくるか納品まで心配で仕方がなくなってしまいます。また、文章が好きか、熱意を持っているかは全く問われないのでご注意ください。 クライアントは一蓮托生できる相棒を探している訳ではなく、しっかりライティングできるコピーライターを探しています。社内に招き入れるならともかく、販売目前の商品・サービスを忠実かつ魅力的に書き表せるかどうかが唯一の判断基準になると思います。 |
「納期は必ず守りますし、途中で投げ出すことはありません」上のような当たり前のことは“書くこと自体がマイナス”になります。どんなクライアントも「納期を守り、最後まで案件を仕上げられる人」というボーダーラインをクリアした人材の中から選定しようと考えているので2重押しになりますし、かなりシラける可能性大です。 僕がもしクライアントから「しっかり案件を完成させてくれたら報酬はちゃんと払いますし、音信不通にはならないのでご安心ください」と言われたら不安になります。それと同じ事を言ってしまっている訳ですね。 絶対にクリアしなければならないのは“プロである”ということです。名乗れば誰でもプロになれるようなものということは前述しましたが、だからこそ自身をブランディングすることは重要であり、それがプロのコピーライターとして最初の仕事になります。 |
「出来るだけ自分の強みをアピールしなくてはならない!」
そう意気込むのが普通だと思いますが、実は中途半端なメリットがマイナス変換されるケースは少なくないのです。
このように逆の視点を持つことで、問題が見えてくる場合もあります。またその逆に、1つ飛びぬけた強みがあれば、多くをアピールする必要なく勝負が決まる場合もあります。クライアントに“決め手のみ”を見せるようなイメージです。
「資金も人脈も何もない…」そんなコピーライター初心者が考えるべきこと
「どうにか上手くコピーライターとして食っていきたいけど、人脈も何もないから自分は不利だ…」
はい、確かにそうかも知れませんね。。
世の中には既にお金を十分過ぎるほど稼ぎ、どこに出ても恥ずかしくない地位を確立し、その業界では知らぬものがいないほどの名声を轟かす、“成功者”を絵に描いたかのようなコピーライターがいます。
でも、そういう人物と自分を比較し、「やっぱり自分は駄目なのかもしれない」と不安に襲われることがあるならこう考える事をオススメします。「金もない」「地位もない」「名声もない」これはごく普通のことじゃない?と(笑)
無いものねだりしたって何も始まりません。
それに、僕がコピーライターとして活動してきて思うのは、優れた技術とアイデア力があれば成功の道はいくらでも拓けるということです。それこそ人脈があっても、資金があっても、コピーがダメダメだったり、アイデアがしょぼかったりするとどうにもなりません。
幸いなことにコピーライターという人材に求められるのは少なくとも「金」「地位」「名声」の3つではなく「頭」と「両手」だけなのです。どう発想し、どう書き起こすか。そこで勝負するのがコピーライターです。
もしもコピーライターとして「考える力」と「書く力」を強化していく決意があるなら、自分が今置かれている状況を後ろ向きに捉え過ぎない方がいいです。最低限、紙とペンさえ用意できればライターとして成功できない理由はないと僕は思っています。
では次は、僕がコピーライターとして文章で稼ぐ!と決意してから、実際に案件を獲得し、提携クライアントを増やしていった手段を公開しますので役立てて下さい。
こうしてコピーライターは仕事を獲得する!
Step1 コピーライティング案件を探す
ここは色々なやり方がありますが、最初の一本目はクライアントの募集記事に応募するような形で良いと思います。無難にクラウドソーシングを使いましょう。その際、注意点は2つです。
◆1文字○○円の案件は受けないセールスライティングに関するライティングにボリュームは関係ありません。 文字数指定をしているクライアントは大体サイトアフィリ用の量産記事で、これは手間ばかりかかってコピーライターにとっては何のスキルアップにもなりません。せいぜいブラインドタッチの練習になる程度です。時間がもったいないので避けるのがベターです。 |
◆「緊急!」の案件は受けないまずこういう案件は極めて納期が短い傾向にあります。 その上、微修正を重ねて完成形に持っていくのではなく、ダイレクトに最高のセールスレターを求められ、さらに十分なヒアリングを行う時間がない場合がとても多いです。 |
この2点に気をつければ、どんな案件でもOKです。
ちなみに僕が初めて獲得した案件は『報酬単価30万円、納期1ヶ月、ジャンル:ゴルフに関するセールスレター』でした。これはかなり納期がゆるく、実績のないライターとしては報酬も比較的良い方だと思います。後に依頼者様に聞いたところかなりの数の応募があったそうです。
この狭き門を突破する為に私が行ったこと・・・Step2に続きます。
Step2 コピーライターとしての自分の広告を作り添付する
なぜ実績がないことで案件を獲得できないのか?を考えました。ここでもクライアントの視点に切り替えます。
すると・・・ ざっくり書き出すとこの5つの不安をクライアントは持っていることがわかりました。なので、僕は自分の広告、つまり自分を商品としたセールスレターを書いたのです。もちろんあやしい商材のセールスレターのようなものとはちょっと違った履歴書の「志望の動機」と「長所・短所」を大きく膨らませたようなイメージのものです。
ボリュームはPDFファイルで3ページ位の簡単かつ自分を伝えきれる内容でまとめてください。淡々と書くのがベストです。では具体的にどういう構成で作るべきか、一例を紹介します。
コピーライターの売り込みセールスレター一例
こうして自分に関する売り込み用の原稿を作ることで、自分でも気づかなかった長所や、逆に短所といったものが見えてくる場合もあって、意外な収穫が多いです。是非作ってみて下さい。
Step3メール文章を簡潔にする
こちらも一例を載せた方がわかりやすいかも知れません。
株式会社○○ 担当○○様
はじめまして○○と申します。 御社の○○募集の記事を拝見し、ぜひ詳細をお聞かせ頂きたくご連絡いたしました。 私は○○の実績はございませんが、「反応の取れる文章の書き方」について日々勉強を重ねてまいりました。○○様のご期待に応えられる原稿を執筆し、納品できる自信があります。 とは言え、顔のみえないお付き合いではありますし、重要な役割を外部に委託される御社の不安もわかります。そこで私と言うコピーライターについての参考資料を作成いたしましたのでぜひ外部ライター選考の材料として頂ければと思います。 また、誠に恐縮でありますが御社が既にリリースされている○○(商品)のセールスレターを拝見し私なりにリサーチした結果、「私であればこう書く」というアイデアが湧きましたので添付ファイル内に記載いたしました。 こちらの方も参考にして頂けますと幸いです。 どうぞよろしくお願い致します。 |
上記はあくまで参考にして欲しいのですがご挨拶の段階で早速提案し、アイデア力を見せるという感じで他の応募者と差をつけてしまおうというやり方ですね。ちょっと卑怯な気もしますがやったもん勝ちです。
まとめ
いかがでしたか?
そもそもセールスコピーライターは商品を売るプロなんですよね。
そう考えるなら「自分をクライアントにどう売るか?」つまり案件を獲得するというのはセールスコピーライターとしての最初の仕事になるのかも知れませんね。 はじめの一歩を踏み出すのは誰でも勇気が要るものですし、なかなか上手い事前に進めなくて当たり前です。失敗してもドンマイと考えてどんどん挑戦していって下さい!