あなたは読んでいて「何だか分かりにくいなぁ」と思う文章に出会った事はありますか?
実はそんな読者が迷子になってしまうタイミングを特に多く生み出しているのが指示語を使う時です。
「指示語って何?」
「何か理解するの面倒くさそう…」
と思われるかも知れませんが、当記事をお読みいただければ表題の通り小学生でも簡単に理解できますので是非ご一読下さい。
でははじめます。
あなたもこ・そ・あ・ど・言葉をご存じだと思いますが、この
「これ・この」
「それ・その」
「あれ・あの」
「どれ・どの」
などの使い方が適切でない場合、一体何を指しているのかが不明になってくる場合があります。
どういうことかをご説明しましょう。
正しい指示語の使い方は?実例紹介!
二つのレバーがありますが、左のレバーには手を触れないでください。 そのレバーは引くと大変危険です。しかし右側のレバーは触れても構いません。 そのレバーは引いたとしても一切問題が起こりません。 |
これは指示語と改行の関係性から、万が一このような状況が実際に合った場合、無駄な指示語が1つ入っているだけで非常に危険な説明文となります。
一行の中に「そのレバー」と「大変危険」と「右側のレバー」がありますよね?
意識的にこの3つが頭にインプットされてしまうことが少なくありません。
なぜなら、セールスレターは一字一句を丁寧に読んでもらえることが究極のミッションではありますが、だからこそ一字一句飛ばすことなく、読んでもらえると信じてはいけないという矛盾の狭間で執筆を進めなければならないからです。
さて、例文の内容をもとに説明していきましょう。
ここで問題は「そのレバー」が二つの意味を持っていること。
つまり、「左のレバー」と「右のレバー」ですね。
大変危険、つまり最も伝えたい要素を二つの意味を持った指示語にするのはデメリットにしかなりません。
読み違いや読み飛ばしの原因になります。 ではどの指示語を削除すれば安全な文章になるでしょうか?
二つのレバーがありますが、左のレバーには手を触れないでください。 そのレバーは引くと大変危険です。しかし右側のレバーは触れても大丈夫です。 そのレバーは引いたとしても一切問題が起こりません。 |
↓
二つのレバーがあります。 左のレバーは触れると大変危険ですのでご注意ください。 しかし右側のレバーは触れても大丈夫です。引いても一切問題が起こりません。 |
こうして指示語を修正することで左のレバーを引いてしまう人が激減します。
これは1つのセンテンスを短く、無駄を省き極力短文執筆を心がけるという文章の基本がある訳ですがセールスレターにおいてはこの文章の基本が疎かになりがちです。
「セールスレターは長いもの」
という意識を強く持ってしまっていることから、書くことがなくても引き伸ばしてしまうという癖がついているライターも多いのではないでしょうか?
セールスレターを推敲する際はこの点にも気をつけてみてください。
「こそあど言葉」ではなく「こそあ言葉」を意識する
フォーカスするポイントは「こ・そ・あ・ど」の「こ」と「そ」と「あ」です。
「ど」は基本的に疑問のタイミングで使用されるので意識しなくてもOKです。
「ど」以外の3つのポイントが狭い範囲内で多く見られる場合には、それぞれがどの文章を省略する意味を持っているのか?
指示語として正しく機能しているのかを確認、修正すると文章が上手く整います。
では次に指示語の単数と複数の違いについて触れていきます。
レ ○○ レ ○○ レ ○○ レ ・・・ これは一部ですが上記のメリットをあなたは得られるということになります。 素晴らしいと思いませんか? |
この場合、意味合いとしておかしいのが「このメリット」だと言うのがわかると思います。
なぜかと言うと、メリットが箇条書きになっているのに対し「このメリット」の「この」は単数ですよね?
あまりここに指摘を入れる意地悪な人はいないと思いますし「このメリット=箇条書きにされたメリット」と変換してくれる場合が大半なのですが、実はそこに問題があります。
それは「このメリット=箇条書きにされたメリット」と変換されることです。
つまり「箇条書きにされたメリット」までが最大限となり、「ごく一部ですが・・・」の部分は無効化されてしまう傾向にあるのです。
「ごく一部」の箇所までを含めるなら必ず「これら全てのメリット」とする必要があります。
今回の例は大きな問題にならないケースが多いですが、根本的な部分で言うと、読み手が商品を購入した場合、
読み手「これだけをやればいいんじゃないのか?」
販売者「いえ、これとこれとこれもやらなければ効果はありません」
このようなトラブルを防ぐために大きな意味を持っています。
基本的に読み手が誤った捉え方をして商品を購入し、後に発生するトラブルの大半はセールスレターを作成したライターの責任でもあります。
商品を魅力的に執筆することばかりに意識を働かせがちになるのもわかりますが、まず基本水準のレベルとして正しく表現できているのかに立ちかえると思わぬ自身の弱点に気づくこともあります。
重要なのは推敲をどれだけ掘り下げて行うことができるか?
「これでも意味は通じる」というレベルで最低水準と捉えるか「これなら読み手にわかりやすい」というレベルを最低水準に置くか。
この二つの違いがライターとしての明暗を分けます。
もしもあなたがライターとしてキャリアを積み上げたいと願っているなら、「読者に甘える」という意識は削ぎ落してください。
そうすることで「曖昧な表現」の少ない文章を執筆できるようになるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
指示語を上手く使えるようになれば読者を迷わせることのない文章が書けるようになります。
最後に混同しやすい指示語と代名詞の違いについて触れておきますと、代名詞よりも指示語のほうが「範囲が広い」と覚えておいて下さい。
代名詞は名の通り、主語になることができるものだけを指します。
しかし指示語は連体詞の「この」「その」「あの」「どの」や副詞の「こう」「そう」「ああ」「どう」も含みます。